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どこの国でも人が住まう家はその土地の気候風土に適した造りになっています。
日本の風土は四季がはっきりしていて冬は乾燥して寒く、夏は高温多湿が特徴です。
古民家は日本のこのような気候風土に最もかなった建物で主に土と木で出来ています。
古民家の建材は地元でとれた木で、あるいは遠くから運ばれたとしても国内で産出されたものであり、この国の風土の中で自然に育ったものであるので、建築後も無理に曲がったりゆがんだりは生じることはありません。
むしろ、梁等は自然に曲がっているのを工夫して使い面白い意匠を見せています。
また、日本の職人の建築技術も独特です。昔の建物は釘を使わず木と木を組み合わせ、湿気により木材が伸縮することを考慮に入れた上でぴたりとおさまる工夫をしています。
さらに、木と同様に土や藁を原料とする壁も湿気を調整する役割をもっています。
家人の集う囲炉裏は暖を取るだけでなく薪の煙が天井裏まで届き、虫の燻じょうの役目もしています。
古民家で田舎暮らしをするというのはこういう住環境に住めるということで、もともと自然の一部である人が最も住みやすい環境下にあるということが第一の魅力です。
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最近では、こういった古民家を現代の暮らしに合わせてリノベーションし移り住む人や、カフェに改装して営む人も増えています。
次にはこういう環境下での衣服はというと、冬は厳しい寒さに、夏にはひどい暑さに耐えるほどのものを自然に選ぶようになります。
日本の古くからの衣服の生地は木綿、絹、麻等で、カラムシ等独特の繊維もありますが、これらを上手に利用してきました。
絹は一般庶民にとっては晴れの場の装いとして、主に綿や麻というものを利用していますが、都会のコンクリートに囲まれた冷暖房の完備した家にいては暑い夏に涼しい麻を着る楽しみや、木綿の浴衣で夕涼みをする心地よさは本当には味わうことは無理でしょう。これが第二の魅力です。
三番目にあげるのは食についてです。
食についてはなんと言っても新鮮な野菜や果物が手に入るということが大きな魅力です。
しかも、場合によっては自分で作っているかも知れませんし、近所から頂くことがあるかもしれませんが、地産地消そのもので、安心安全な食べ物を安価で得ることができます。
毎日の食生活で、不必要な添加物が含まれた加工食品や消毒薬や防腐剤が使われた果物・野菜等のこと等を心配しながら食するのと、多少形は良くなくても新鮮で防腐剤等かかっていない安全な物を口にするのとでは大きな違いがあります。毎日の食事は安心していただきたいものです。
そして忘れてならないのは、田舎暮らしにかかせない人間関係です。
どんな恵まれた所にいても周囲との関係がうまくいかなければ楽しさは半減です。
御近所との屈託のないお付き合いが楽しい暮らしにしてくれます。

最近は古民家物件を紹介してくれるサイトや、田舎暮らしを誘致する自治体もありますので、
ご興味のある方はさがしてみてはいかがでしょうか。

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「田舎の古民家で暮らそう!」のライター