| そんな天下人「じん六」は北山通り沿いの店と店との一歩奥まったところにあります。枝垂れ梅のある庭の奥に純和風の木造の店があるんですが、石畳を歩いていると、まるで田舎の山道に突然現れた茶庵といった、ここだけがノホホ〜ンとした静かな異空間なんです。店内は天井が高く、木の温もりと大きなガラス窓からのいっぱいの自然光がとても気持ちイイとってもナチュラルなスペースです。各テーブルにはかわいらしい小さな花が飾られていて、田舎の素朴なのんびりとした感じがします。
ところで突然ですが「利き酒」ってありますよね〜、日本酒やワイン等、その産地や特徴、銘柄を当てるやつね。
「じん六」はマサに「蕎麦を利く」店で、全国に契約農家をもち、福井や信州、九州に茨城、栃木、徳島…と全国各地の玄蕎麦を仕入れ、その産地ごとの特長を生かした(例えば福井は甘味があるとか茨城は香りが強い等)蕎麦作りを目指しているんです。それには玄蕎麦の冷蔵保存管理から、技ありの石臼挽き自家製粉が重要となります。
大将曰く「石臼が一番難しいね、それぞれの蕎麦の実の特徴を生かして挽くのが難しい。ボクの思うような蕎麦粉は蕎麦の実をガリっと噛んだ時のあの味や香りをそのまんまの味わいを皆さんに食べて貰いたいんです。石臼で挽いて100パーの味を引き出すようにしてますが、それが200パーになるかとも思うんです。日々試行錯誤しています。」と…、一日に2、3種類の蕎麦を打つ大将は、ここに来るお客さんにそれぞれの味わいを分かってもらえるように日々努力しているんです。
ここの常連に1人、蕎麦の実をあてる人がいるんです。が、その人は人並みはずれた舌を持っているようなので、常人にも利き蕎麦ができるような、そんな蕎麦を作っているんです。そんな「じん六」の蕎麦とは一体!…そう、全ては「蕎麦がき」(600円)が物語っています。私食べました…、こんな美味しい「蕎麦がき」は初めてです!むちゃくちゃ旨い!湯がきたてで運ばれてきた「蕎麦がき」はふにょっとしていて、蕎麦その物の旨さなんです。蕎麦の風味が口の中に広がり、あのナッツ系の甘さが最後にぐっとくるんです。
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