京都市中京区先斗町四条上る TEL075-221-6816
営業時間:17:00〜22:00
「おばんざいや」の元祖といえばここ「ますだ」。50年程前、当時の先斗町にはお茶屋やおき屋こそあれ、「ちょっと食べる所」なんてなかったんです。そんな花街に今の大将のお祖母様がおばんざいやを開いたところ、それが旦那衆に大受けしたんです。いつも贅沢な料理を食べている旦那衆にとって、京都の家庭料理、おふくろの味が珍しく、そして大変美味しかったのでしょう。旦那衆はお茶屋の帰りには必ずお祖母様の所に寄って食べて帰ったということです。

「先斗町のお母さん」と旦那衆から親しまれていたお祖母様のおばんざいは今では50種類は越えるという凄さ。カウンターにずらりと並ぶ大鉢、大皿はやはり舌の肥えた旦那衆向けのおばんざいやだっただけに、丁寧に仕込まれた料理が上品に盛りつけられています。なんせ12時から下ごしらえが始まるという手の込んだおばんざいなんです。現在3代目の大将がカウンターに入って切り盛りしています。
ちょこっと昔話…。「ますだ」が祇園からここに越してきた時のこと、信楽焼の「たぬき」がそこにいたんです。それから「おたぬき様」とお店にお祀りしていたんですが、昭和53年、先斗町が大火事になった時のことです。火の手が「ますだ」の目の前まで押し寄せて「もうこれで終わりか!」と思った時、不思議なことに「ますだ」の屋根で火が静まったんです。

それから「もうこれは「おたぬき様」のおかげ!」ということで店内には数多くの「おたぬき様」がで〜んといらっしゃるんです。「ますだ」の横の路地奥には「十五大明神」が祀られていて、その時の「おたぬき様」が祀られているんです。お参りすると「おおきに、おおきに」と挨拶します。ね、面白いでしょ!